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相続放棄をしても、実家の管理は残りますか

公開日:2026年11月4日

この記事の要点

  • 放棄の時点で実際に占有している財産は、引き渡すまで保存の義務が残ります
  • 全員が放棄すると、相続財産清算人が選ばれる場合があります
  • 放棄の前に財産を処分すると、放棄が認められない場合があります

相続放棄をしても、実家の管理がすぐ完全になくなるわけではありません。放棄したときに自分がその財産を使っていたり管理していたりする場合は、相続人や相続財産清算人に引き渡すまで、保存の義務が残ります。この記事では、放棄の後の管理と、全員が放棄した場合の流れを整理します。

放棄の後に残る保存の義務

相続放棄をした人は、放棄の時点で相続財産に属する財産を実際に占有しているときは、相続人または相続財産清算人に対して、その財産を保存する義務を負います。これは2023年4月の民法の改正で明確にされた決まりです。

たとえば、親と同居していた実家にそのまま住み続けている場合や、家の鍵を預かって管理している場合が当てはまります。引き渡すまでの間は、財産を自分のものとして処分できません。

全員が放棄すると、家はどうなりますか

相続人全員が放棄すると、相続人がいない状態になります。この場合、利害関係のある人や検察官は、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立てることができます。

選ばれた清算人は、財産の管理や、債権者への支払い、売却などの処分を進めます。最終的に残った財産は国庫に帰属します。ただし、清算人の選任には、申立ての費用や予納金が必要になる場合があります。

管理をしないままだとどうなりますか

保存の義務がある間は、管理を怠らないことが必要です。建物が倒壊するなどして近隣に損害を与えた場合は、占有している人として責任を問われることがあります。自治体から、空き家の管理についての指導を受ける場合もあります。

放棄したからといって、すぐに鍵を手放したり、連絡を絶ったりするのではなく、引き渡しの相手が決まるまでの管理の段取りを確認しておくことが大切です。

よくある質問

放棄をすれば、実家と完全に関係がなくなりますか?

借金などの相続はなくなりますが、放棄の時点で実際に占有している財産については、引き渡すまでの保存の義務が残ります。誰に引き渡すかが決まるまでが、管理の期間です。

相続財産清算人は誰が申し立てますか?

債権者などの利害関係のある人や、検察官が申し立てることができます。費用や予納金がかかる場合があるため、家庭裁判所や専門家に確認して進めます。

放棄の前に、実家の片付けをしてもいいですか?

財産を処分すると、相続を承認したとみなされて放棄が認められなくなる場合があります。貴重品の持ち出しや家財の処分は、放棄の手続きが終わるまで避けてください。

この記事の内容は、法務省・裁判所などの公表資料をもとに確認しています。個別の事情で義務の範囲が変わるため、最終的な確認は弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。

運営:株式会社煌海プロパティ(宅地建物取引業免許 神奈川県知事(2)第31027号)。この記事の内容は目安です。税金と登記の最終的な確認は、税理士・司法書士などの専門家へご相談ください。 制度や期限の内容は、法務省などの公表資料をもとに確認しています。