遺産分割協議書の書き方と、必要な記載
公開日:2026年11月4日
この記事の要点
- 決まった様式はないが、書くべき項目は決まっています
- 不動産の表示は、登記事項証明書のとおりに書きます
- 実印の押印と印鑑証明書の添付が必要です
遺産分割協議書は、相続人全員で決めた財産の分け方を残す書類です。相続登記や預金手続きで必要になります。決まった様式はありませんが、書くべき項目が決まっており、不動産の表示は登記事項証明書のとおりに書くことが大切です。この記事では、必要な記載を整理します。
書くべき項目
協議書には、次の内容を書きます。
- 亡くなった方の氏名、生年月日、亡くなった日、最後の住所
- 相続人全員の氏名と住所
- 財産の内容と、誰が何を取得するか
- 協議がまとまった日付
- 相続人全員の署名と実印の押印
このほかに、相続人全員の印鑑証明書を添付します。不動産の手続きでは、協議書と印鑑証明書がそろって初めて使えます。
不動産の表示の書き方
不動産は、登記事項証明書に書かれたとおりに記載します。土地は所在地と地番、地目、地積です。建物は所在地と家屋番号、種類、構造、床面積です。住所の書き方と登記の表示は異なるため、登記事項証明書を取り寄せて、そのまま写すことが確実です。
表示をまちがえると、法務局で補正を求められ、手続きが遅れる原因になります。
分け方の書き方
実家を1人が取得する場合は、「次の不動産は、相続人の○○が取得する」のように、財産ごとに取得者を書きます。売却して代金を分ける場合は、その方法も書きます。1人が取得して、ほかの相続人にお金を支払う分け方(代償分割)もあります。
預金や株式など、不動産以外の財産も、もれなく書きます。後から見つかった財産の扱いを書いておくと、やり直しを防げます。
作成の進め方
相続人全員で内容を確認し、署名と押印を集めます。遠方の相続人がいる場合は、郵送で書類を回す方法があります。ページが複数になる場合は、ページのつなぎ目に契印を押します。各相続人が1通ずつ保管できるよう、人数分を作る方法もあります。
よくある質問
自分で作れますか?
作れます。様式は自由ですが、必要な項目と不動産の表示に漏れがあると手続きで使えません。不安な場合は、司法書士に作成を頼む方法もあります。
印鑑は実印でなければいけませんか?
不動産の相続登記では、協議書への実印の押印と、印鑑証明書の添付が実務上必要です。認印では手続きが進まないため、全員が実印を用意します。
相続人の1人が認知症などで判断が難しい場合はどうしますか?
そのまま協議に参加することはできません。家庭裁判所で成年後見人を選んでもらうなどの手続きが必要になる場合があります。司法書士や弁護士に相談してください。
この記事の内容は、法務省などの公表資料をもとに確認しています。個別の事情で必要な記載が変わる場合があるため、最終的な確認は司法書士などの専門家にご相談ください。